雨橋のつぶやき日記

ゲイの文系院生、考えたことをつらつら書いてます。

同性婚を導入するよりも先に!

過去に同性婚に関して

論文を一本書いたことがあります。

海外ではこんな状況ですよーみたいなことから

今後の日本はどうなることやら!的なものです。

 

さて、その頃の論文は比較的若さもあって

同性婚を推します!とまではいかずとも

近いうち実現したらいいな〜!

というようなものでした。

 

しかしながら数年経った今考えると、

同性婚を導入するよりも先にすべきことが

あるんじゃないかなーなんて思います。

 

 

 

仮にですが、今日同性婚が実現したとします。

結婚できる人って

「カミングアウトを済ませた二人間」です。

もしくは済ませていなくても、

その間で契りを結ぶ際に

少なからずカミングアウトすることとなります。

 

私自身は比較的オープンですので、

もし「彼氏と結婚した!」と周りにいっても

(セクシュアリティの面では)大して

驚かないと思います。

一方で彼氏はクローゼットですので、

「男性と結婚した」というと

周りはおそらく「!?」となるでしょう。

よって彼の状況を踏まえれば

そう簡単には結婚できません。

同性婚が認められたからといって、

全てのセクマイに結婚の権利が!とは

今の日本ではならないと思います。

 

加えて親へのカミングアウトも問題になります。

親へのカミングアウト、

私はしていますが、彼はしていません。

「しているから良いor悪い」

「していないから良いor悪い」なんて

二元論的には語れませんが、

彼の親からすれば、私が急に

「結婚を前提にお付き合いしています」なんて

挨拶に行くと「!?」となると思います。

一から説明が必要になりますね(笑)

 

数年前に実現した同性パートナーシップ条例などで

二人の中をオフィシャルなものにしたカップルは

アクティビストとして活躍される方や

比較的オープンな方々ですよね。

しかし未だ「カミングアウト」が必要な社会で

セクマイに結婚を認めてもできるのは一部で、、、

同性婚を導入するのは少し気が早いかなーなんて

思ってしまいます。

皮肉になりますが、そんなこと言ってたら

いつまで経っても実現しないような気もします(笑)

 

「今の彼氏とゆくゆくは結婚はしたいけど…

カミングアウトしなきゃいけないしな…」

と狭間で悩む人が出てくるでしょう。

「彼のことを思うならカミングアウトしなよ!」

と詰ることは、そもそもの論点である

異性愛が前提である社会」を

ある意味で「正当化」していることに

なるのではないでしょうか。

 

また、そのような葛藤で悩んでいる人に

「え!ゲイでも結婚できるのになんでしないの?」

と尋ねるような、

結婚至上主義的色合いが増す可能性も

否めないかなぁ…なんて(笑)

 

同性婚セクシュアルマイノリティに対する偏見を

軽減させるものとして捉えられれば

肯定的にうつるかもしれません。

同性婚の導入で、偏見を持っている人の考えが

「なんだ〜国もセクマイ間の仲を認めてるんだし

セクマイ同士でも幸せそうじゃん!」

となれば良いですが、、、

 

私見としては今同性婚を導入することには

まだ時期尚早なんではないかなー、、、

それよりも先に異性愛が前提とされる社会、

たとえば男性に「彼女いる?」

女性に「彼氏いる?」という聞き方が主流な社会を

ある程度どうにかしてから

した方がいいんじゃないのかなーなんて思います。

 

もし今の社会に導入されたなら、その同性婚は、

「カミングアウトを経たセクマイのための同性婚

となり、「カムアした人/してない人」という

マイノリティ間にひかれた境界線が

さらに強化される気がします。

それもなんか悲しいなーとか考えたりします。

 

私が生きてる間に

異性愛中心主義な社会」が崩れ、

自然な形での同性婚実現なるか!?

 

長い目で見たいと思います(笑)