雨橋のつぶやき日記

ゲイの文系院生、考えたことをつらつら書いてます。

おとぎ話に「王子同士の恋愛」はない。

今日はおとぎ話や童話ついて

感じたことや考えたことを書きます。

 

おとぎ話や童話は多くの人が知っているものですが性という観点から見ると意外に面白いです。

 

まず白雪姫

 

全く知らん人に、ましてや森でもらったものなんか

「え、マジすか…あ、あざっす」って

社交辞令で受け取りはしても口にはせんやろ…

なんて内心ツッコミつつも、

白雪姫は毒リンゴを口にし亡くなってしまいます。

そこに白馬に乗った王子様が通りすがり、

遺体を相手に接吻して、姫は息を吹き返します。

(王子の唾液の殺菌作用、半端ないんでしょうね)

一部では王子は死に魅力を感じる

ネクロフィリア」だなんて囁かれもします。

 

さて、それはおいておいて、

ここには「王子が姫を助ける」と

いう構図があります。

 

次に桃太郎

 

「俺めっちゃ喧嘩自信あるしさ、

ちょっと鬼退治に行ってくるわ」と

桃太郎は鬼ヶ島に犬、猿、キジを連れ出発します。

 

さて、もしこれが女の子だったら

どうなっていたでしょうか?

(ばあちゃんやじいちゃんがストップかけたかな)

 

桃太郎では、男の子(桃太郎)が悪を倒します。

他にも金太郎、一寸法師など

勧善懲悪をはかる作品の多くは男性が主人公です。

 

そしてシンデレラ

「これ、王子とワンチャンあるんじゃね」

と舞踏会デビューに調子づいたところへ

夜の12時を知らせる鐘。

「やっべ、ボロ出る」と一目散に逃げ出した拍子にガラスの靴を落としますが

王子はそのガラスの靴を手掛かりに、

シンデレラを迎えに(探しに)いきます。

 

余談ですが「シンデレラ結構夜遊びするやん」とか

「いや、ガラスの靴はタイムオーバーしても

なくならんのかよ」なんて、

この歳になってツッコんでしまいます。

心が汚れましたね。

 

 

 

さてさて、

こうした(私が知る限りにおける)

おとぎ話、童話の特徴として

感じたことを2つ挙げます。

 

1.男子は能動、女子は受動。

 

ドラゴンをボコるのも、鬼をシメるのも

私が知るおとぎ話や童話ではみんな男性です。

気の強い女性、正義感の強い女性もたまにいますが

最終的に悪をシメるのは男性です。

 

女子が武力行使して

悪者の勧善懲悪をはかる作品あったっけ…

と考えましたが思い浮かびませんでした。

(みなさん何かご存知ですか?)

 

また、逆にお城の中で助けがくるのを待ったり、

恋愛において迎えを待ったりするのは女性で、

ドラゴンに囲われた城で

「いつか綺麗なお姫様が俺を救ってくれる」

なんて台詞がある作品は聞いたことがないです。

 

したがって

男性=能動、女性=受動の構図が

少なからず成り立っていると思います。

 

1.同性愛的な要素皆無。

 

「お姫様は農民の貧しい女の子に恋をして…」

という描写は聞いたことがないです。

 

個人的にですが、

「昔々あるところに、

身長172cmの24歳童顔天然王子様がいました。

彼には親が決めた許嫁がおりましたが、

彼は19歳183cmの大人っぽい顔立ちの

ツンデレ召使いの事が気になってしまいました。

二人はお互いの気持ちに気がつき、

両思いにはなりました。

しかし身分差や親の反対もあり、

なかなか思うように結ばれません…(略」

みたく腐的な展開の童話があって欲しかったです。

 

いや、ここまでガチガチでなくともいいです。

しかし、「王子様Aは他の国の王子様Bが、

悪い怪物に囚われたと聞き、助けに行きました。

そしてその後二人は恋仲になりました」

というような展開の作品も

1つ2つほどあってほしかったなーと思います(笑)

 

さて、ここでは

男は女と、女は男と結ばれるという

異性愛描写傾向が強いことが言えると思います。

 

 

 

今でこそ映画やドラマで

強くたくましい女性像が描かれたり、

同性愛的要素を含んだ内容のものも増えましたが

懐かしいおとぎ話、童話などをみてみると、

時代的なこともありますが、

やはり既存のジェンダー規範、異性愛中心主義が

ひしひしと感じられます。

 

これらの法則に当てはまらないような

おとぎ話や童話があるのか探すのも

楽しいかもしれません(笑)