雨橋のつぶやき日記

ゲイの文系院生、考えたことをつらつら書いてます。

同性愛者の個人史を語る。

何故だか分からないのですが、

他人の苦労話の類が苦手になっている雨橋です。

 

 

何故なのでしょうか。

恐らく自分自身は語りたいのに、

「語ってはいけない」と思い込み、

一方で語れている人に対する羨望や嫉妬なのかな。

 

それともメディアなどで

苦労話に対する批判を見た結果、

「批判する側」すなわち強者の側に立って

安堵したいという気持ちがうまれ、

そちら(批判する側)に同化してしまったのかな。

 

 

まぁどちらにしろ、今日は本音を語ってみたい。

初めてここまで赤裸々に書いてみました。

 

自分が苦手とする苦労話を語るわけで、

自分ながらに「クサいなぁ…」と感じ

結構息苦しいですが書いてみたいと思います。

恥ずかしっ。

 

 

同性愛を自覚したのは10代前半。

その前から何となく男性に意識が向いていましたが

本格的に「ゲイ」だと自覚したのは

中学生になるかならないかの頃でした。

 

その時、ホモフォビアを内在化し、

「自分自身が気持ち悪い」とか

「罰されなければならない存在」

みたいな意識がうまれて、

必死に女性を好きになるように努めていました。

 

先生までもが同性愛を揶揄したり批判したりする中

「女性が好き」と男友達に話を合わせながら、

必死に女性を好きになるように努め、

当時は「せめてバイセクシュアルになりたい」

と思っていました。

(バイセクシュアルの方特有の悩みがあることは

友人の体験談、調査などから知りましたし、

真剣に悩まれている方には本当に申し訳ないです)

 

しかし女性に興味をもつことはできませんでした。

 

 

 

高校に入学し、好きな人ができました。

もちろん、男性でした。

まぁそりゃ叶うわけのない恋です。

 

周りは付き合ったり別れたりを繰り返す中で

自分は「女性が好きだ」とまだ嘘をつき続けつつ

「女性を好きになれない」ことは分かったので

ただ好きな人を眺めるだけしかできませんでした。

 

彼とは結構仲が良かったのですが、

ふと話す元カノの話であったり、

女性と仲睦まじくする姿であったり、

彼の発する同性愛に対する否定的な見解などに

ものすごく落胆しました。

 

と同時に当時は視野が狭かったのもあって

「なぜ俺はこんなにも不幸なんだ、

これから生きてても報われないんじゃないか」

常に「生きるのやめたいな」と考え始めました。

 

親や友達に、異性愛者だと嘘をつくしんどさ、

好きな人に思いを伝えられないというしんどさ、

仮病で保健室に行ったり、

早引きして海に行ったり、

遺書を書いたこともありました。

心身相関から吐くことも結構ありました。

 

(ちなみに高校生の時に初めてある先生に

カミングアウトしました。

話せたことに対する喜びは大きかったですが、

事態が大きく転換するほどではありませんでした)

 

さて、なんだかんだ漠然と

毎日を半分死んだように過ごしながら

大学受験の勉強もろくに手につかず

第一希望は落ちました。

 

まぁけどそこまで長生きする予定もなかったので

(当時は30歳くらいまで生きられればいっかなぁ

という感覚でした)

とりわけ深い落胆もなく一人暮らしスタート。

 

 

さて、その大学が大きな転機でした。

 

ゲイやバイセクシュアルの人が結構いる。

皆、公言してるわけではなくとも

それとなく人に話せる雰囲気になった中で

SNSを始めたり、リアルをしたり。

 

やっと自分がいられる場所が見つかり、

「あ、おかしなことじゃないんだ」と思えました。

 

それから親へのカミングアウト(昔記事にしました)、

ノンケの友人への告白、

人とのお付き合いなどを経て、

20歳前後からやっと遅れてきた「青春」的なもの。

 

 

 

ちなみにこの頃から

(反動的に)めちゃくちゃ我が強くなった上に、

「普通はさ〜」という発言に

「待って、普通って何?誰基準?ねぇ?答えて?」

みたく穿った見方が身についたのだと思います。

(これもこれで考えものですがね)

 

あと「俺の貴重な青春時代返せやァァァ」

って思います。

 

正直、私が社会を批判している理由って

おおよそ10年間抑圧的環境に置かれ続けた結果、

「社会ってロクなもんじゃねーわ、

俺殺そうとしたし」みたいな感情が

刻み込まれてしまったのだと思います。

(当時はやむを得ないとはいえ

本当に視野が狭かった…)

 

今からは「捨てたものではない」ということを

刻み込み直さなければならないな、

と感じています。

 

 

以上、今日は赤裸々に話してみましたよ。

疲れた。

明日からはまた元に戻ります。

 

 

 

寝ます!おやすみなさい。