雨橋のつぶやき日記

ゲイの文系院生、考えたことをつらつら書いてます。

「男」の私とジェンダーレスの可能性。

以前も記事として書きましたが、

巷ではジェンダーレス男子、

ジェンダーレス女子という言葉が行き交い、

事実、中性的な男性や女性が

徐々にですが目立つようになりました。

 

外見という面から見れば、

私はお世辞にも「中性的」とはいえません。

口を開かなければ「ザ・オス」なんて言われます。

褒めているのか貶しているのか…(笑)

 

ふと考えたんですが、

メディアに取り上げられるジェンダーレスって、

性別を匂わせないような、例えば男性の場合なら

「どこかフェミニンな顔立ちや体型、

化粧、スキンケア、中性的服装をする」ような

男性のことをさしますよね。

 

私は整形でもしない限り

いわゆるフェミニンな顔立ちにはなりませんし、

「なれたらいいな〜」なんて思うことはあっても

強迫観念的に「ならなきゃ!」とも思いません。

体型も服装もメイクもスキンケアも、

それなりに気は遣いますが人並みです。

 

さて、本記事のタイトルには「男」と

括弧付きで記しましたが、

理由は本質的な男って

この世に存在しないと思っているからです。

偏屈感が溢れてますね(笑)

 

たとえば「男って誰?」と問われた時、

身体で判別するのか、戸籍で判別するのか、

本人の意思で判別するのか、社会が決めるのか、

基準によってさまざまだし、

この世にいる多くの「男」は、

おそらくは身体の形から

たまたま「男」と名付けられているだけで

もちろんその中に「自分は女だ」もしくは

「どちらでもない」と思っている人もいます。

身体の性も男女に二分できない人がいます。

 

よって「男」って社会に作られた概念?

みたいなものだと思っています。

 

善悪は別として社会は男女を分けたがります。

確かに恋愛や結婚、社会保障制度などの面で、

二元的に考えた方が都合がいいですものね。

 

さて、社会にはジェンダー規範は残存しています。

「男は仕事、女は家事」とか

「男は強く、女は優しく」みたいなものですね。

 

ジェンダーレス男子、女子という考えは

「外見」および「生活における振る舞い」に関する

ジェンダー規範から影響を受けていると思います。

 

詳しく説明すれば、

本来女性がする「化粧」をする男子、

本来男性がする「短髪」である女子など。

女性のように「細い」男子、

男性のような「(ボーイッシュな)服装」をする女子

という具合ですね。

 

しかしながら私見として、

内面(性格)的なことや、家事などの面において

ジェンダーレス」という言葉は

あまり?全然?使われない気がします。

 

たとえば社会では未だ女性の役割とされている

「料理、洗濯、掃除や裁縫」をする男性、

男性の役割とされている「車の修理」をする女性、

女性らしさとされている「涙もろい」男子、

男性らしさとされている「力強い」女子を

ジェンダーレスと表現することはない気がします。

 

そもそも「ジェンダー規範がなくなった」のなら

この事態に異議はないですが、

個人的にはなくなったとは思えないです。

「男のくせに嫁さんの尻に敷かれてるの?」

「女は最低限の家事くらいできないとね」

「男の子が泣くなんて情けない」

「女の子なんだからおしとやかでいなさい」

このような言葉を耳にすることはやはりあります。

 

その良い悪いは別として、

個人的にはそのような面においても

ジェンダーレス化」ほしく思います。

 

言い換えれば「化粧」が女性のものから

どちらのものでもなくなったように、

「家事」もどちらのものでもなくなる。

「短髪」が男性のものから

どちらのものでもなくなったように、

「能動性」もどちらのものでもなくなる、

という感じです。

 

ジェンダーレス!ジェンダーレス!と

繰り返すことで、既存のジェンダー規範が

強化される可能性もありますが、

性別(gender)を「なくす」(less)ことで

外見や性格、社会役割などを

男にも女にも一方的に押し付けないような、

そんな社会になってほしいなと思います。

 

決して性別の概念をなくして、

男も女もないから

「セクハラが横行してもいい!」

なんて論ではありませんが、

男だから!女だから!と何もかもを

片方に押し付けられないような社会を望みます。

 

ちなみに、同じようなことを語る際、

ジェンダーフリー」という別語もありますが、

結構賛否両論がある言葉な上、

これを語り出すと倍以上かかるので、

今日はあくまで私の「ジェンダーレス」に関する

考えにとどめておきます(笑)