雨橋のつぶやき日記

ゲイの文系院生、考えたことをつらつら書いてます。

3月9日で懐かしむ、ほろ苦い片思い。

今日は、レミオロメンさんの曲にもある

3月9日です。

 

この曲を聴くと、

高校3年間の片思いの日々を思い出します。

 

今日はそんな彼と過ごした

甘酸っぱい日々を思い返しつつ、

コーヒーを飲みながら

つらつらと書きたいと思います。

(自己満要素満載です!)

 

 

 

高校に入学してからしばらく経った頃のこと。

バスで通学していた私は

バス停に佇む同じ学年の男の子に恋しました。

「大人っぽくてかっこいいな」

そんな感じだったと思います。

 

そんな彼に勇気を振り絞って話しかけ、

当時はLINEなんてなかったので、

赤外線通信で連絡先を交換してもらいました。(若い頃の行動力ってすごいですよね)

 

彼は無愛想そうな容姿に反して、

意外にも連絡がまめな人で、

当時は毎日メールをしていました。

趣味の話、勉強の話、進路の話などなど。

(病気の気遣いとかキュンとするメールは

保護メールにしていたなぁ…笑)

 

背が高くてスポーツが得意、

遅刻魔なのにどの科目も成績優秀で

そんな彼に惹かれていく日々でした。

 

 

 

私の誕生日に、「遊ぼう」と誘ってくれ、

2人で一緒に都市部へ出て、

ご飯をご馳走してもらったときは

「あー、これが幸せかー」となりましたね。

一緒にケーキを食べて、夜景をみて。

帰りの電車はニヤニヤ必至でした。

 

お昼休みには2人でクラスを抜け出して、

外のベンチでお弁当を食べて

和気藹々とデート気分を味わって。

春休みの終了を告げるチャイムが憎かった。

 

彼の読んでいる本が気になって、

「何を読んでるの?」と尋ねると、

「ん?読んでみる?」なんて貸してくれて。

シリーズ物だったのですが、

私もその本にハマってしまいました。

 

 

 

しかし当時の私は既に高校生。

「同性愛」という言葉を知っていて、

彼がストレートであるがゆえに

それが叶うはずもない恋であることには

気付いていました。

 

時に彼の口から出る

「彼女が欲しいなー」

というような言葉。

その言葉に「そっかー!」なんて

平静を装って返しつつも

胸がギュッと締め付けられて。

 

また、たまにくる

メールアドレス変更の知らせに、

「あー、彼女できちゃったのかな」なんて

勘ぐっては疲れて。

 

俗に言う「恋の病」を存分に拗らせ、

勉強も全然手につがず、

急に言いようのない吐き気に襲われて

授業を抜け出したり、

訳もわからず泣けてきて

親に当たった事もありました。

(この頃に人生で初めて保健室の先生に

カミングアウトしました…懐かしい)

 

 

 

そんな一喜一憂の日々も過ぎていき、

進路選択の時期。

 

 

 

私はあえて彼のいく大学とは

違う大学を志望しました。

「同じ大学に行きたい」とも思ったものの、

そんな理由で進路を決めるのは

どうかという気持ちと、

彼から離れ、自分の気持ちに

踏ん切りをつけるという気持ちから、

違う道を歩むことを選択しました。

 

そしてお互いに別の大学に進学することに。

 

 

高校もあとちょっとで卒業という時期。

卒業式の一週間くらい前から、

「あー、もう彼とは会えなくなるのか。」

とだんだんナーバスになりました。

 

「最後くらい告白してもいいんじゃないか、

体育館裏でこっそり気持ち伝えようかな」

 

「いや、もし『気持ち悪い』って言われたら

耐えられる気しないわ…」

 

「気持ちを手紙に書いて渡すくらいアリ?」

 

「けど困らせるのも申し訳ないし、

せめて友達ではいたい」

 

そんな気持ちが目まぐるしく回りました。

 

 

 

結局、告白はできませんでした。

当時の自分の臆病さが勝ってしまいました。

 

みんなが卒業アルバムに

メッセージを書き合う中、

私も彼からメッセージをもらうことに成功。

なんの変哲もない文章でしたが、

「これで私の片思いは終わり!」と

心で納得させました。

 

確か帰宅後、

「楽しい3年間をありがとう!」というような

文章をメールした覚えがあります。

 

3年間、本当に色々と一喜一憂したけど、

彼のおかげで

(ほろ苦いながら、そしてまがいなりにも)

青春ができたと思います。

 

 

余談として、

今となって思うことですが、

彼は一緒に過ごすにつれて、

「彼女が欲しい」というような話題を

避けてくれていたように思います。

もしかしたら、私の気持ちに

気づいていたのかもしれませんね。

 

たまに小馬鹿にしたような笑い方で、

「雨橋は分かりやすいから」と

意味深な言葉を

投げかけられることがありました。

彼が恋愛関係のプライベートな話を

避けてくれていたのは、

彼の私への気遣いだったのかもしれません。

ほんと、いい男だよ、あなたは。笑

 

 

 

そんな彼、

今はどこで何しているかは分かりません。

その気になれば連絡を取れるかもしれませんが

元気にやってくれていればそれでいいです。

仕事でばりばり働いているかもしれないし、

もしかしたら結婚して、子どももいて、

家庭を持っているかもしれない。

 

けどどんな形であれ、

彼が世界のどこかで

元気でいてくれることを願います。

 

2020年3月9日